新築の廃病院

精神的に辛い時に更新するのでまともな文章は読めません

児童書『ドラゴンラージャ』と部活の先輩

 第1章 ドラゴンラージャ

 ドラゴンラージャを知っているだろうか?そこまで有名では無いと思う。私はこの本を読んだことがある人と出会ったことがないしそもそもこれの話にならない。これは所謂ファンタジー小説であり、分類でいうとハリーポッター、ダレンシャン、デルトラクエストに近いらしい。というのもこれらの小説を小中の時に通らなかったし今もあまり読む気にはならない、獣の奏者エリンもこれに分類されるなら話は別だが。この本は全12巻であり中学1か2年生の頃に読んだ。11巻まで図書室で借りて夏休みの時間を使って部屋で読んでいた記憶がある。先程も言った通りこれらのジャンルを通っていなかった為かなり新鮮に楽しく読めた。内容としては青年が力の強くなる手袋をはめて戦い、その道中でドラゴンはもちろんエルフやドワーフ等も出てきて時に仲間にする王道な展開だったと記憶している。そして11巻までは読んだのだがその後の結末がどうなったのかは分からない。未だに12巻を読んでいないからだ。もう一度言うが私はこの本を読んだ事がある人と出会ったことが無い。1人を除いて──

 

第二章 部活の先輩

 中学では必ず何らかの部活に入らなければならないというルールがあったのは私の地域だけなのだろうか。そういうわけで仕方なく運動系の部活に入った。運動は得意ではなく好きでもない。ただ文化部にも魅力的な部活はなく、男子で文化部に入っていたのは1人だけだったというのもあり運動系の部活に入った。部活は正直最悪だった。練習はキツく、暴力は当たり前であり、先輩は厳しい。運動神経も良い方ではなかった為技術の向上によるモチベーションも生じ得ない。かてて加えて顧問が学校1厳しかった。部室で腹を蹴られ、大会への道中で延々と人格否定をされ、同期は頭を殴られていた。そんな2022年では考えられないような部活の中にも一つ救いがあった、一部の先輩が優しかった事だ。その中の1人に何人かのハーフの先輩がいた。そういうイジリを受けていただけだった気もする。今思うとクソ生意気な上に部活でも弱い私にも優しく接してくれるような人格者だった。その先輩とは帰り道が一緒で良く電車で話していた。その時に勧められたのが『ドラゴンラージャ』である。ただ、勧められた時に「決して最終巻だけは読むな」と忠告された。ドラゴンラージャは今では記憶も薄れているが面白かったという事だけは覚えている。すぐに読みすぎて2周目に入ったということも。そして私は今でもその先輩の忠告を忘れずに最終巻である12巻は読んでいない。12巻にどんな展開が待ち受けているのか恐らく今後も知ることはないだろう。そしてその先輩にはもう一つ勧められたものがある。──もっとも私はこれを拒否したが。

 

第三章 贖罪

 先輩とは電車でよく一緒になるのは先程も言った通りだ。その中で彼は自分の弁当を自分で作っていると言っていた。成る程彼のような人格者ならば弁当も自分で作るであろうことは納得だ。凄いですねと単純に驚嘆したのを嬉しく思ったのか、先輩は1つ食べるか?と、ある食材を勧めてきた。それはたくあんだ。自分で漬けたものらしい。しかし私はかなりの偏食であった。その中には漬物類も含まれていて、当然たくあんも大の苦手だ。そんな事を先輩は知るよしも無く勧めてきたのだ。中学生の私に気を使って苦手でも我慢して食べるという発想はなく、それを拒否した。拒否された時の先輩の表情は今でも覚えている程落胆していた。勧めてくるのだからスーパーで買ったようなものではない、たくあんを作る手間を考えれば当然の事だ。その上自分で作った弁当のおかずの中でも1番自信があるからたくあんを勧めたのも容易に想像ができるが中学生の私は馬鹿だったのだ。しかし馬鹿ではあるが他人の気持ちが分からない人間では少なくとも無い。今後このようなことがないように定期的にたくあんを食べるようにしている。その度にあの日の事を思い出す。噛むたびに出てくるたくあんの不味いエキスがその日を想起させる。因みに未だにたくあんは克服できていない。

 

第四章 要約

 先輩にドラゴンラージャを勧められた。面白かったけど12巻は読むなと言われたから読まなかった。先輩にたくあんを勧められた。漬物が食えないので断った。

 

第五章 消します

 ドラゴンラージャ公式と先輩本人とたくあん公式から苦情があれば消します。